2022年、福井県の越前市武生中央公園にオープンした屋内温水プール。
武生中央公園は2017年にリニューアルオープンしていた一方で、公園内の水泳場は老朽化が進んでいたことから、水泳場の全面建て替えによって誕生した施設です。
「目的のある人も、ない人も、全ての市民が立ち寄りたくなる場所、そして日本家屋の縁側のような場所」というコンセプトのもと、気軽に多用途に使える場が設けられ、そこで発生する新たなコミュニティーやコミュニケーションによって、越前市のさらなる活性化に繋がることが期待されています。
大人も子供も、すべての人々が安心・安全に過ごすことができる施設として、ハートフル駐車場や点字ブロック歩道が設置されているほか、受付を子供や車椅子の方に配慮した高さに設定したり、ホールからわかりやすい位置に車椅子対応エレベーターを設置するなど細やかな気遣いが随所に施されています。
武生中央公園温水プール 屋内水泳場
高耐食&クリアランスなし 市民の安心安全を守る準構造耐震天井
- 体育施設
- #いのちを守る
- #事業継続
- #優れた意匠性
- #機能継続
- #特定天井の地震対策
施設を訪れるすべての人が
快適に過ごせるよう
計画された温水プール
本格的な仕様の
屋内水泳場が
特定天井に該当
この施設のうち、屋内水泳場である25mプールは8レーン25m、水深135cm以上を満たし、日本水泳連盟の公認が取得できる仕様となっています。
プールの空間規模は、プール底部からの天井高さでみることから、天井は“特定天井”に該当し、天井脱落対策の技術基準に則った設計が行われました。
天井形状はシンプルな片流れで、防湿性などの兼ね合いから開口部を天井面にできる限り設けないように照明や設備機器を天井面に設置せず、その上での天井脱落対策が検討されました。
高耐食&クリアランスなし
を満たす 準構造耐震天井を
ご提案
設計事務所のご担当者から設計段階でご相談いただき、KIRIIは、天井の地震対策に関してサポートいたしました。
特定天井で湿気にも対応する仕様、従来一般的な耐震天井の形式である“吊り天井”での天井下地材の検討がご希望、との内容を受け、斜め部材の組数算定などの資料を提出いたしました。
ただ、湿気への対応とのご要望に対して、“吊り天井”形式の天井脱落対策では壁際等との間に6cm以上のクリアランスが必要で、クリアランスがある中での天井下地材の湿気対策は極めて難しいことから、クリアランスを設けずに納める準構造耐震天井、なかでも高耐食仕様が可能な『アジャストソエル』をご提案しました。
最終的に、クリアランスを設けず、かつ耐食性も兼ね備えた天井に決定し、高耐食仕様の『アジャストソエル』が採用されました。
なお、アジャストソエルはレベル調整が可能ですが、調整幅が最大15mmのため、支持構造部のC鋼の精度に関する工事管理のご担当者様への説明、といった現場におけるサポートも行いました。
建築に関わる
あらゆる製商品も
ワンストップサービスで
提供
25mプールの横には、ジャグジーや幼児プールも併設されています。
KIRIIは天井の地震対策だけでなく、建物内部の安心・安全な空間づくりに貢献することを目指しており、自社製品をはじめ建築に関わる様々な商品までトータルソリューションでご提案しています。
そのため、ジャグジーや幼児プールにも、高耐食仕様の天井下地材やバスパネルを納めているほか、その他のスペースにも天井・壁の下地材、グラスウール、石膏ボードなどの仕上材も納材しており、施設の各所で安心・安全な空間づくりをサポートしています。
▼建築に関わるあらゆる製商品をご提案するサービスについて、詳しい情報はこちら
KIRIIのワンストップサービス
参考情報
KIRIIは“建物内部の安心安全な空間づくりに貢献する”企業として、建物内部の地震対策を伝える情報サイト「なゐふるまち」を通して、天井の地震対策に関する知見や専門家への取材から得た情報などを防災視点で広く皆様にお伝えしています。
今回の“特定天井”や屋内プール天井に関しても、関連する技術資料や設計にあたってのご参考となるような情報を公開していますので、よろしければあわせてご覧ください。
導入に関する情報
- 建物構造
- 鉄骨造
- 工事時期
- 2020年〜2022年
- 導入した製品
- アジャストソエル
物件情報
- 施設名
- 武生中央公園温水プール
- 場所
- 福井県越前市
- 施主
- TCP共同事業体 代表企業 カワイ株式会社
- 設計事務所
- 株式会社走坂建築設計事務所
- 施工
- 北信建設株式会社・株式会社木原
- 天井工事
- ダイコー建装株式会社・有限会社アイフ
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