メディア掲載
「天井崩落防ぐ高耐震システム/取付け簡単、改修にも対応/桐井製作所・日建設計」が日刊木材新聞に掲載されました
天井崩落防ぐ高耐震システム⁄取付け簡単、改修にも対応⁄桐井製作所・日建設計
桐井製作所(東京都、桐井隆社長)と日建設計(同、岡本慶一社長)は共同で高耐震システムの開発に着手する。オフィスなどに用いられる「在来天井」はもとより、店舗、事務所で普及する「グリッドシステム天井」などにも採用が可能となる。大地震への対応や、余震による天井崩落にも効果を発揮するという。
東日本大震災やそれに伴う余震で天井崩落の危険性が改めて注目されるようになった。要因は、端部のクリアランスがなく天井面が振られて部分崩壊した、折り上げ天井等の仕上げ面段差部では水平補強が十分でなかった、つられていた天井下地が地震の突き上げに弱かった、建築物の固有周期との関係で天井下地が共振現象を起こした、地震動により既存天井の強度が低下していたなど様々だ。そこで両社は、天井下地強度の補強やそのジョイントの耐久性向上、耐久試験の実施などを方向性として開発に着手した。
開発中のシステムは、従来発生した大地震時の吊りボルトの座屈とそれによる天井崩落を防止するための技術となる、吊りボルト圧縮補強材、X型耐震ブレースにより揺れを抑える。既存天井に対しては、上部金物に手が届かない施工環境でも取り付けが可能、さらに従来の耐震天井以上に耐震ブレースを減らすこともでき、省施工、コストの両面での貢献が可能となる。
現在6000N程度までの弾性範囲を確認しており、間仕切り壁重量込みで2.0G相当の水平荷重に耐えることが確認されている。
開発完了は年内を予定しており、特許も出願している。
(2012年8月3日:日刊木材新)