「耐震天井が関心集める桐井製作所」が日刊木材新聞に掲載されました
耐震天井が関心集める
桐井製作所
桐井製作所(東京都、桐井隆社長)が供給する耐震天井シリーズが関心を集めている。東日本大震災やその後の余震による天井パネルの落下を背景に問い合わせが増加。今後も新築、改修双方での需要取り込みを目指す意向だ。
東日本大震災でも効果を発揮
同社の耐震下地は、いずれもブレースを仕様とする「耐震パワー天井」「耐震パワーeグリッド」「耐震パワーeクロス」の3種を柱に展開する。うち耐震パワー天井は在来型と呼ばれ、天井パネルのビス打ち仕様でJR東日本との共同で開発された。
耐震パワーeグリッドはパネルを落とし込むだけで施工が完了する省力化も評価され、大型高層物件などをメーン市場とする。
同じくパネルのビス打ち不要の耐震パワーeクロスは主に文教市場をターゲットとしている。
「非耐震型」の下地に揺れが加わると下地全体が揺れを受け、壁面と接触することで野縁に損傷を与え、パネルの落下を招く。今回の震災での天井部の落下による被害は甚大で、死者4人のほか、公立の学校では1600に及ぶ被害が報告されている。民間物件でも、集計は進んでいないものの、同社では数百の被害を把握しているという。パネルは1平方メートルで10〜15キログラムに及び、高位置からの落下は人体への危険も懸念される。
同社の耐震天井は、ブレースを構成に組み込むといった機構による配慮はもちろんだが、現場溶接ではなくブレース下部取付金具を採用することで安定した施工品質を追求するなど、部位各所にわたり耐震化を発揮するシステムとして提案を進める。今回の震災でも、福島第1、第2原発の免震重要棟をはじめ、同社部材供給施設の被害は皆無とその効果も証明された。
同社は「震災後問い合わせが増えた」と話し、今後もゼネコンや官庁などへの説明強化に努める方針だ。
(2011年7月21日日刊木材新聞第12面)
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