地震と建築基準の変遷 | 技術情報 KIRIIの耐震天井技術 | 桐井製作所

地震と建築基準の変遷

1973年 (昭和48年)

「建築工事共通仕様書」 昭和48年版

  • (天井ふところの補強に関する部分の抜粋)
  • ・天井のふところが1.5m以上の場合は、丸鋼などを用いてつりボルトの振止め補強をする。
1979年 (昭和54年)

JIS A 6517制定

1981年 (昭和56年)

「建築工事共通仕様書」 昭和56年版

  • (天井ふところの補強に関する部分の抜粋)
  • ・天井のふところが屋内1.5m以上、屋外1.0m以上の場合は、縦横間隔1.8m程度に丸鋼9φ又は
    [-19×10×1.2(mm)以上を用いてつりボルトの振止め補強を行う。
1985年 (昭和60年)

「非構造部材の耐震設計施工指針・同解説および耐震設計要領(第1版)」
日本建築学会

1995年 (平成7年)

平成7年 兵庫県南部地震(阪神大震災)

1996年 (平成8年)

「官庁施設の総合耐震計画基準及び同解説」公共建築協会

2001年 (平成13年)

「建築工事共通仕様書」 平成13年版

  • (天井ふところの補強に関する部分の抜粋)
  • ・天井のふところが屋内1.5m以上の場合は、縦横間隔1.8m程度に、吊ボルトと同材又は[-19×10×1.2(mm)以上を用いて、
    吊ボルトの振れ止め補強を行う。
  • ・屋外の軒天井、ピロティー天井等の補強は、特記による。

平成13年 芸予地震

2003年 (平成15年)

国住指第357号 「芸予地震被害調査報告の送付について(技術的助言)」

「学校施設の非構造部材等の耐震点検に関する調査研究(報告書)」日本建築学会

平成15年 十勝沖地震

国住指第2402号 「大規模空間をもつ建築物の天井の崩落対策について(技術的助言)」

芸予地震後の通知(技術的助言)
・構造体と天井材の間にクリアランスを採る
・吊ボルトにブレースを設ける。(振れ止め)等
(十勝沖地震の現地調査)
・天井の段差がある部分で、剛性の高い部分と低い部分があり、また天井面の一部が構造体に
接していたため(*)、地震時の揺れで当該部分の天井材に局所的な力が作用した可能性。等
(*)釧路空港ターミナルは芸予の通知以前の建設
(今回の技術的助言)
・剛性の異なる部分にも構造的にクリアランスをとる等の処置が必要。等
2004年 (平成16年)

「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)
平成16年版」

  • (天井ふところの補強に関する部分の抜粋)
  • ・天井のふところが1.5m以上の場合は、縦横間隔1.8m程度に、吊りボルトと同材又は[-19×10×1.2(mm)以上を用いて、
    吊りボルトの補強を行う。
  • ・天井下地材における耐震性を考慮した補強及び屋外の軒天井、ピロティー天井等の補強は、特記による。
2005年 (平成17年)

実務者のための既存鉄骨造体育館等の耐震改修の手引きと事例」 公共建築協会

平成16年 新潟県中越地震

福岡県西方沖地震

「体育館等の天井の耐震設計ガイドライン」 一般社団法人建築センター

宮城県沖地震

天井落下被害(宮城県沖地震)

国住指第1337号 「大規模空間を持つ建築物の天井崩落対策について」

国住指第1427号 「地震時における天井の崩落対策の徹底について(技術的助言)」

2007年 (平成19年)

「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」平成19年版

  • (天井ふところの補強に関する部分の抜粋)
  • ・天井のふところが1.5m以上の場合は、縦横間隔1.8m程度に、吊りボルトと同材又は[-19×10×1.2(mm)以上を用いて、
    吊りボルトの水平補強と斜め補強を行う。
  • ・天井下地材における耐震性を考慮した補強は、特記による。
  • ・屋外の軒天井、ピロティー天井等における耐風圧性を考慮した補強は、特記による。

平成19年 能登半島地震

天井落下被害(能登半島地震)

平成19年 新潟県中越沖地震

2008年 (平成20年)

平成20年国土交通省告示第282号「建築物の定期調査報告における調査及び定期点検における点検
の項目、方法並びに結果の判断基準並びに調査結果表を定める件」

※平成20年国土交通省告示第282号(平成20年4月1日施行)により建築物の定期調査報告における調査項目に「天井の耐震対策」が含まれています

※建築物等の所有者・管理者は、定期的に調査・検査をし、結果を特定行政庁に報告する義務があります。

岩手・宮城内陸地震

2009年 (平成21年)

平成21年国土交通省告示第15号「工事監理ガイドラインの策定について」

駿河湾地震

2010年 (平成22年)

「学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブック」文部科学省

「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」平成22年版

  • (天井ふところの補強に関する部分の抜粋)
  • ・天井のふところが1.5m以上の場合は、吊ボルトと同材又は[-19×10×1.2(mm)以上を用いて、吊りボルトの水平補強、斜め補強を行
    うこととし、補強方法は次による。
    なお、天井ふところが3mを超える場合の補強は、特記による。
    (1)水平補強は、縦横方向に間隔1.8m程度に配置する。
    (2)斜め補強は、相対する斜め材を1組とし、縦横方向に間隔3.6m程度に配置する。
  • ・天井下地材における耐震性を考慮した補強は、特記による。
  • ・屋外の軒天井、ピロティー天井等における耐風圧性を考慮した補強は、特記による。
2011年 (平成23年)

平成23年 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)

天井落下被害(東日本大震災)

2012年 (平成24年)

「学校施設の非構造部材の耐震対策事例集」文部科学省

「建築物における天井脱落対策試案」国土交通省

「天井落下対策に係る技術基準原案」国土交通省

「学校施設における天井等落下防止対策の推進に向けて(中間まとめ)」国土交通省

2013年 (平成25年)

「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」平成25年版

  • (天井ふところの補強に関する部分の抜粋)
  • ・天井のふところが1.5m以上の場合は、補強用部材又は[-19×10×1.2(mm)以上を用いて、吊りボルトの水平補強、斜め補強を行うこと
    とし、補強方法は、特記による。特記がなければ、次による。
    なお、天井のふところが3mを超える場合の補強は、特記による。
    (1)水平補強は、縦横方向に間隔1.8m程度に配置する。
    (2)斜め補強は、相対する斜め材を1組とし、縦横方向に間隔が3.6m程度に配置する。
  • ・天井下地材における耐震性を考慮した補強は、特記による。
  • ・屋外の軒天井、ピロティ天井等における耐風圧性を考慮した補強は、特記による。

「建築基準法施行令第39条改正の政令の公布」国土交通省

平成25年国土交通省告示第771号「特定天井*」公布

国住指第1852,1853号「屋内プール等の大規模空間を持つ建築物の吊り天井の脱落対策について
(技術的助言)」

「建築物の天井脱落対策に係る技術基準の解説」建築性能基準推進協会

2014年 (平成26年)

「建築基準法施行令第39条第3項」施行

平成25年国土交通省告示第771号「特定天井*」施行

2015年 (平成27年)

平成26年国土交通省告示第1073号「建築物の定期調査報告における調査及び定期点検における
点検の項目、方法及び結果の判定基準並びに調査結果表を定める件」施行

「特殊建築物等定期調査業務基準(2008年改訂版)」一部改訂

  • 上記告示および「特定天井の定期調査について(技術的助言)」(平成27年1月13日国住指第3740号)に基づき、以下に改正されます。
  • ・調査項目:
    • 特定天井
    • 天井材の劣化及び損傷の状況
  • ・調査方法:
    • 天井材の劣化または損傷を目視にて確認
    • キャットウォークまたは点検口から目視確認
    • 上記がない場合には点検口の設置
    • 点検口が設置できない場合は、天井裏の点検が可能となる措置が必要
2016年 (平成28年)

「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」平成28年版

  • (軽量鉄骨天井下地の適用範囲に関する部分の抜粋)
  • この節は、屋内及び屋外の軽量鉄骨天井下地に適用する。ただし、特定天井及び特定天井の構造耐力上安全な構造方法を定める件」
    (平成28年8月5日 国土交通省告示第771号)に定める特定天井、天井面構成部材等の単位面積当たりの質量が20kg/㎡を超える天井、水平
    でない天井及びシステム天井によるものを除く。
    (天井ふところの補強に関する部分の抜粋)
  • ・天井のふところが1.5m以上の場合は、補強用部材又は[-19×10×1.2(mm)以上を用いて、吊りボルトの水平補強、斜め補強を行うこと
    とし、補強方法は、特記による。特記がなければ、次による。なお、天井のふところが3mを超える場合の補強は、特記による。
    (1) 水平補強は、縦横方向に間隔1.8m程度に配置する。なお、水平補強は、吊りボルトに適切な方法で接合する。
    (2) 斜め補強は、相対する斜め材を1組とし、縦横方向に間隔が3.6m程度に配置する。
     なお、斜め補強は、吊りボルトに適切な方法で接合する。
  • ・天井下地材における耐震性を考慮した補強は、特記による。
  • ・屋外の軒天井、ピロティ天井等における耐風圧性を考慮した補強は、特記による。

平成28年 熊本地震

平成28年国土交通省告示第791号「隙間なし天井**」施行

「新たな特定天井の技術基準(天井と周囲の壁等との間に隙間を設けない仕様の追加)の解説
(平成28年7月版)」建築性能基準推進協会

2018年 (平成30年)

「防災拠点等となる建築物に係る機能継続ガイドライン」(報道発表)国土交通省

大阪府北部を震源とする地震

平成30年 北海道胆振東部地震

2019年 (平成31年)

「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」平成31年度版

  • (軽量鉄骨天井下地の適用範囲に関する部分の抜粋)
  • この節は、屋内及び屋外の軽量鉄骨天井下地に適用する。ただし、次の天井を除く。特定天井及び特定天井の構造耐力上安全な構造方法を
    定める件」(平成28年8月5日 国土交通省告示第771号)に定める特定天井、天井面鋼製部材等の単位面積当たりの質量が20kg/㎡を超える
    天井、水平でない天井及びシステム天井によるものを除く。
    • (ア)「特定天井及び特定天井の構造耐力上安全な構造方法を定める件」(平成28年8月5日 国土交通省告示第771号)に定める特定天井
    • (イ)天井面構成部材等の単位面積当たりの質量が20kg/㎡を超える天井
    • (ウ)傾斜、段差、曲面等の水平でない天井
    • (エ)システム天井
       
  • (天井ふところの補強に関する部分の抜粋)
  • ・天井のふところが1.5m以上の場合、補強方法は特記による。特記がなければ、天井のふところが3m以下の場合、次により、補強用部材
    又は[-19×10×1.2(mm)以上を用いて、吊りボルトの水平補強、斜め補強を行う。
    • (ア)水平補強は、縦横方向に間隔1.8m程度に配置する。
      なお、水平補強は、吊りボルトに適切な方法で接合する。
    • (イ)斜め補強は、相対する斜め材を1組とし、縦横方向に間隔3.6m程度に配置する。
      なお、斜め補強は、吊りボルトに適切な方法で接合する。

「既存建築物の非構造部材の耐震診断指針・同解説」一般社団法人日本建築防災協会、国土交通
大臣指定耐震改修支援センター

「防災拠点等となる建築物に係る機能継続ガイドライン(追補版)」国土交通省

「建築設計基準 令和元年改定版」「建築設計基準の資料 令和元年改定版」国土交通省

  • (報道発表内容の抜粋)
  • 建築非構造部材の耐震設計を明確化~官庁営繕の「建築設計基準」を5年ぶりに改定

山形県沖の地震

2020年 (令和2年)

「災害に強い官公庁施設づくりガイドライン」国土交通省

*特定天井及び特定天井の構造耐力上安全な構造方法を定める件

**特定天井及び特定天井の構造耐力上安全な構造方法を定める件の一部を改正する件

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